急ピッチで進む「水性シフト」とその壁🧱前編🧱
2026年05月28日 15:15:00
前編

中東情勢の緊張(ホルムズ海峡の実質的な封鎖など)に伴う「ナフサ不足(ナフサショック)」は、2026年5月現在、日本の産業界や市民生活に深刻な打撃を与え始めています😣
そんな中で起こっているのが、油性塗料⇒水性塗料へのシフトチェンジです。
人体や環境へ優しいエコ塗料なので、「いいやん!」って思うかもしれませんが、水性塗料には優しいが上の欠点があります。
今回のブログでは、油性塗料⇒水性塗料へのシフトチェンジをしたことによって起こっている、新たな状況と、水性塗料の欠点を深掘りしたいと思います🧐
深掘りする前に、まずは下記の2点をおさえておきましょう👇🏻
➊水性塗料への乗り換えが大殺到 ��🏃♂️
冒頭でもお伝えしましたが、「シンナー(溶剤)がないなら、水で薄める水性塗料に変えよう!」と、全国の業者が一斉に水性塗料へシフト。
その結果、今度は水性塗料の製造ラインまでパンク(1,000件以上の受注残など)し、納期が遅れる悪循環が起きています。
➋水性では塗れない場所もある 🛠️❌
今の水性塗料は非常に優秀ですが、どうしても「鉄部のサビ止め」や「傷みの激しい屋根」など、油性に頼らざるを得ない場所があり、100%水性に切り替えるのは技術的に難しいのが現状なのです。
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さて、前述でお伝えした「100%水性に切り替えるのは技術的に難しい」というのは、一体なぜなのでしょうか❓
そこのところ、さっそく詳しく深掘りしてみたいと思います👀
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実は「100%水性に切り替えるのが難しい」というのは、現在の塗装技術において非常に根が深い問題です。
現在の水性塗料は非常に進化しており、外壁の仕上げ(トップコート)に関しては油性(溶剤系)に負けないくらいの耐久性を持つようになりました。
しかし、「塗料を塗る前の下地処理(下塗り)」や「特定の素材・過酷な環境」においては、どうしても水性では太刀打ちできない「技術的な壁」が3つあるのです😣
🧱壁1🧱 :鉄部の「サビ止め」としての限界
鉄がサビる原因は「水分」と「酸素」です。
水性塗料はその名の通り、成分に「水」が含まれています。
鉄に水性塗料を塗ると、塗料が乾くまでの間に、塗料中の水が原因で鉄が反応し、逆にサビを発生させてしまう(フラッシュラスト現象)リスクがあります。
📢 強力なサビ止めは今も「油性」
エポキシ樹脂などを使用した強力なサビ止め塗料は、油性(溶剤)で溶かすことで初めて高い防錆性能を発揮します。
雨風にさらされる鉄階段や金属製の屋根、配管などを長持ちさせるには、どうしても油性のサビ止めが不可欠です。
🧱壁2🧱 :傷んだ下地への「浸透力・固める力」の差
築年数が経った家の屋根や外壁は、紫外線のダメージでカサカサになり、触ると白い粉がつく状態(チョーキング現象)になります。
ここにそのまま色を塗っても、すぐに剥がれてしまいます。
そのため、まずは下地を固める「シーラー(下塗り材)」を塗る必要があります。
水性塗料は、水の中に樹脂の塊がプカプカ浮いているイメージ(エマルション)です。
顕微鏡で見ると粒子が大きいため、傷んだ下地の奥深くまで染み込んでいくことができません。
表面だけで乾いてしまい、強固な土台を作れないのです。
📢 油性の粒子は「極小」
油性塗料は、溶剤(シンナー)の中に樹脂が完全に溶け込んでいます。
粒子が圧倒的に細かいため、スカスカになった下地の奥深くまでスポンジのように染み込み、「内側からガチガチに固める」ことができます。
特にコロニアル(スレート)屋根の塗り替えでは、油性の下塗り材が必須と言われるのはこのためです。
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🧱壁3🧱 :ツルツルした素材への「密着力」
アルミ、ステンレス、プラスチック(塩ビパイプなど)や、過去にフッ素塗料などが塗られた非常に硬くツルツルした面は、塗料が弾かれやすく、もっとも剥がれやすい危険な場所です。
油性塗料(のシンナー成分)は、塗る相手の表面をミクロのレベルでわずかに「溶かす」または「膨潤(ふやかす)」させる性質があります。
これにより、塗料と素材が一体化するように強力に密着します。
📢 水性は弾かれてしまう
水性にはこの「相手に食いつく」化学的な力が弱いため、ツルツルした面には乗りにくく、乾燥後に爪で引っ掻いただけでペリペリと剥がれてしまうことがあります。
つるつるの用紙に、油性マジックと水性マジックで何かを書いた時の違いを思い比べてみてください📝
その状況が塗料でも共通しているのです。
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🛠️ まとめ
こうした理由から、外壁塗装のプロセス(工程)を100%水性にするのは極めてリスクが高いのです。
◯ 現実的な限界:「下塗り(油性) ➡️ 中塗り(水性) ➡️ 上塗り(水性)」
外壁の一番上の見えている部分は水性にできても、家を長持ちさせるための「土台(下塗り)」や「サビ止め」の工程だけは、どうしても油性(シンナーが必要)に頼らざるを得ない。
これが、塗装業界が「100%水性への完全移行」に踏み切れない最大の技術的理由なのです🧐
では、今後、油性溶剤(シンナー)が手に入らない状況が悪化した場合は何が起こるのでしょうか❓
後編では、その最悪の状況を深掘りしようと思います😥💭



